「勇気を出したからといって、必ず実を結ぶわけではない」
「いじわるな奴がいい思いをして、優しい奴が損をする」
そんな生々しくも誰もが思い当たる現実を、青年たちの細かな心の機微を通して描いた、リアルな青春小説です。

主人公の清佐は、同級生に100円を貸したことから思いもよらぬトラブルに巻き込まれ、教室内での地位が下がっていきます。
嫌われないために道化を演じ、必死で気にしていないふりをする清佐。
それでも没落は止まることなく、想定していた「底」のさらに下へと転落していきます。
しかし、待ち受ける「意外すぎるラスト」には「泣いてしまった!」の声も。
懐かしい気持ちも味わえ、読むたびに読後感が変わる、そんな作品になったと思います。

じつは大の読書家の哲夫さん。
三島由紀夫など、文豪達の作品を愛読している哲夫さんならではの心情描写は圧巻で、「わかるわかる!」と共感していただけること、間違いなしです。
978-4-7631-3721-0

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