もう3ヶ月ほど経ってしまったが、8月の初めにロサンゼルスに行き、『本田健×バシャール シークレットツアー』に参加してきた。
弊社でも『きっと、よくなる!』『お金と人生の真実』『決めた未来しか実現しない』などのベストセラーを出しておられる本田健さんは、8年間に〝宇宙存在〟バシャールとの対談本『未来はえらべる!』(Voice刊)を出された。
そのご縁から、8月にロサンゼルスにて、バシャール・ツアーを行うことになったのだ。

バシャールとは、宇宙のはるかかなた「エササニ星」に住む宇宙存在。
その意識がダリル・アンカさんというアメリカ人が肉体を通してメッセージを伝えるという、いわゆる「チャネリング」で、日本で初めて『バシャール』の本が出版されたのが1987年。
それからシリーズ累計200万部の大ベストセラーとなっている。

今週9日(金)に放送される『やりすぎ都市伝説スペシャル2018秋』でも、バシャールをチャネリングするダリル・アンカさんが登場するという。
http://www.tv-tokyo.co.jp/toshidensetsu/

8月に体験したバシャールツアーの模様を、2回に分けてお送りする。

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 バシャールという存在を知ったのは、たしかいまから27年前、1991年のことだったと思う。
 まだ大学生だった私は、当時よく足を運んでいた近所の本屋で、一冊の印象的な本と出合ったのだ。

 それはデザインも内容も、これまで知っている本とはまったく異なっていた。
 タイトルは『BASHAR』。ずしりと重たい大判の本で、バシャールという「宇宙存在」に質問者が次々に質問を投げかけて、バシャールが答えるというセミナーセッションを記録した本であった。

 バシャールとは、はるかオリオン星に近い惑星「エササニ」に住む宇宙存在で、おもな生活の場は「宇宙船の中」だという。
 そんな宇宙存在であるバシャールが、人の体を一時的に借りて、そのメッセージを人々に伝える。それがチャネリングである。

 1960年代に起こったとされる「ニューエイジ」ムーブメントは、1980年代後半から90年代にかけて、世紀末が近いということもあって高まりを見せていく。
 そんな中で登場したバシャールは、たちまち多くの人の支持を得て、ブームの一翼を担った。以降、多くの「チャネリング」本が出されることになる。

 そんな不思議な本だったが、買ってすぐ読み進めるうちに(書店で本を買い、近くのドーナッツ屋で読むというのが、当時の私のコースであった)、ぐいぐい引き込まれた。
 宇宙存在からのチャネリングというのはにわかには信じがたいものだったが、彼の発するメッセージは、私たち(地球人)が人生をいかに生きるか、というものであり、その内容は実践的でわかりやすく、斬新でエクサイティングなものであった。

 圧倒的な内容のおもしろさの前では、宇宙存在が実在するか否かなどという疑問は、どうでもよくなってしまうのだ。

 バシャールはダリル・アンカという人の肉体を借りて人々に語るが、もしそれらすべてがダリルの演技だったとしても(そうだったとして、果たして30年もだまし続けられるだろうか?)、そのメッセージが私たちの人生に役に立つものであり、それによって多くの人が人生を変えるのであれば、偉大な仕事ではないだろうか。

 バシャールが語りかけるメッセージの核心は、じつにシンプルである。

 人生がうまくいく人、いかない人は何が違うのか。それは、「本当の自分」を生きているかどうかである。
 では、本当の自分を生きるにはどうしたらよいかといえば、「ワクワクすることをする」ことである。

 目の前に2つの道があったとしたら、ワクワクするほうを選ぶ。
 いま何をしようか迷ったら、ワクワクすることをする。

 そのようにワクワクすることを選び、続けていると、小さなワクワクは次のワクワクへとつながってくる。
 やがて点は線となって連なり、その人が歩むべき「人生の道」が見えてくるのだ、と。

 バシャールがこのメッセージを発してから「ワクワク」という言葉だけが一人歩きしてしまった感があるが、「ワクワクすること」という概念を明確に打ち出しのは、まさにバシャールの業績である。

 私自身、このメッセージを知ってから、どれだけ生きるのが楽になり、人生が彩り豊かになったか知れない。
 バシャールという存在、そして彼のメッセージが詰まった本は、以来、私の人生になくてはならないものになった。

 初めての出会いから27年が経ち、初めてバシャールに直接触れる機会がやってきた。

 仕事でお世話になっている本田健さんが、8年前にバシャールとの対談本『未来はえらべる!』(Voice刊)を刊行したご縁で、ロサンゼルスで「シークレット・バシャール・ツアー」を行うことになり、それに参加させていただくことになったのだ。
 場所はロサンゼルスのダウンタウンにあるミレニアム・ビルトモア・ホテル。ネオクラシックの瀟酒な装飾が美しい老舗ホテルだ。

 セミナー1日目。午後からのバシャールとのセッションに向けて、午前中は本田健さんによる解説、セミナーが行われた。
 そして午後。ステージには椅子がセッティングされ、ついにダリル・アンカが登場。

 長身で肉づきのよい体躯にアロハシャツにジーンズ姿。スキンヘッドの顔にはおだやかな微笑みが浮かぶ。
 バシャールが入っていないときの(チャネリングをしていないときの)ダリルは、じつに物腰やわからい、紳士的な男性である。

 ダリルが椅子に座り、ひと言ふた言、挨拶の言葉を述べたあと、「ではこれから始めます」といって、目をつぶる。
 両手は胸の前で、まっすぐに伸ばした指の腹をそれぞれ合わせ、まるで立体のアンテナのように組まれる。
 腹の底から息むような深い呼吸が何度か繰り返される。

 しばし、緊張感に満ちた静けさがしばし続くと、ダリルの表情が突如一変し(私には宇宙人の顔になったように思われた)、堰を切ったように早口でまくしたてる。
 このとき、まるで部屋全体が異次元空間に包まれたように、周囲のエネルギーががらりと変わる。

 バシャールがやってきたのだ。
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