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書籍の詳細

脳は「ものの見方」で進化する

著者:ボー・ロット /
訳者:桜田直美

定価:1,870円 (10%税込)
ISBN978-4-7631-3492-9 C0030
四六判並製 本文411ページ
2017年11月10日初版発行
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「見る」を変えれば、脳は変わる。 
今この瞬間に「どう見るか」が「新しい脳」をつくる!

少し前に、SNSで話題になったドレスがあります。同じドレスが、見る人によっては青く見え、別の人には白く見える、という不思議な現象は、世界中で論争を巻き起こしました。
なぜこんなことが起こるのでしょう? そして、なぜこんなにも話題になったのでしょう?
 
自分と他人でものの見方や感じ方、考え方などが違っていても、私たちはたぶんあまり気にならないでしょう。しかし、「色」のような絶対的な事実の見え方が違っていたら、とたんに落ち着かない気持ちになります。自分の見ている世界がはたして本当の世界なのか、自信がもてなくなると思います。
これに対し、著者は言います。
「私たちが見ている現実は、本当の現実ではない」と。
「自分が見ている世界」はあなただけが見ている世界で、他の人も皆、それぞれ「違う世界」を見ています。世界を「ありのまま」に見ている人はいない。まず、このことに気づくことが重要なのです。
 
私たちの脳は、これまで長い時間をかけて進化してきました。しかしそれは、外の世界をそのまま見るために進化したのではありません。「過去においてもっとも役に立った現実の解釈」を現実世界でも選び取るように進化してきたのです。
つまり、私たちが見ているものは、脳が知覚し解釈したものなのだ、ということです。
それでは、その解釈を変えたらどうなるのでしょうか? 
「脳は私たちにありのままの世界を見せていない」ということを自覚し、そのうえで、自分のこれまでの「ものの見方」を変えてみたら? もしかしたら、まったく新しい発想につながり、イノベーションを起こせるのではないでしょうか?  
 
今この瞬間、私たちがどのようにものを見ているのかは、過去の経験がもとになっているので変えることはできません。
しかし、現在のものの見方を意図的に変える、つまりあえて「普通」ではないものの見方をすれば、新しい経験が「過去の解釈」として脳内に蓄積されます。
そうすれば、その新しい「過去」が、いずれ未来の知覚を変えることにつながるのでは?――それが、この本を通して著者が投げかける重要な問いです。
 
著者のボー・ロットはロンドン大学で教える神経科学者で、人間の知覚の働きとアートを組み合わせた独創的な活動を行っています。自身が運営する「ミスフィット・ラボ」では、色の錯覚を利用したインスタレーションを行い、人間の知覚の不思議を一般の人たちにもわかりやすく伝えています。TEDでもスピーチを行い、その動画はすでに500万回以上も再生されています。  
 
脳の働きと、それによる自分のものの見方を理解する。そして自分で新しいものの見方をつくりだす。その積み重ねの結果、いつかまったく新しい知覚を手に入れて、たとえばiPhoneのような、時代を変えるイノベーションを起こすことができるのだ、と著者は言います。
 
その「新しい知覚」を手に入れるためのしかけが随所に施された本書。錯覚し、勘違いし、嘘をつく脳を見破り、そして進化させる方法が、最新の研究結果や豊富な実例、そして驚きの図版・写真・イラストなどとともにまとめられています。
アメリカ、イギリス、ドイツ、イタリア、オランダなど世界各国で話題、人生が変わる「脳の本」をぜひご覧ください。

目次より

◎現実だと思って見ていたものは、本当に現実なのか
◎私たちが世界を「ありのまま」に見ることができない4つの理由
◎脳はつねに「新しい普通」をつくり出す
◎錯覚そのものが錯覚であるということ
◎「確証バイアス」は別名「私は正しいバイアス」
◎歴史上の事件や悲劇は「間違った思い込み」が招いた結果
◎「なぜ?」から始まる冒険
◎「新しいものの見方」を獲得する方法
◎可能性の空間は、「自分が何を見るか」で決まる
◎脳は確実性とノイズの両方を好む

著者紹介

世界的に有名な神経科学者。元ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン教授。現在はロンドン大学教授、ニューヨーク大学客員教授も務める。知覚の生物学的、計算的、心理的メカニズムに焦点を当てた研究活動をしている。 25年以上にわたって人間とマルハナバチの知覚と行動に関する研究を行っており、また教育、ビジネス、芸術への関心が高いことから起業家となり、一般市民に科学の魅力を紹介している。 2001年にミスフィット・ラボを設立。ロンドンの科学博物館に2年間併設され、最近ではニューヨークのバイアコムに。このラボの実験的なアプローチの目的は、人間への理解を深め、個人と社会の幸福を高めることであり、一般の人々を発見のプロセスの中心に据え、人、分野、組織の境界を超えた独自の体験型プログラムを開発している。 シアトル出身、カリフォルニア大学バークレー校及びエディンバラ大学医学部にて学位を取得。オックスフォードとニューヨークに住む。

訳者紹介

翻訳家。早稲田大学第一文学部卒。訳書に『「感謝」で思考は現実になる』『こうして、思考は現実になる』『こうして、思考は現実になる②』(いずれも小社刊)、『より少ない生き方』(かんき出版)、『生きるために大切なこと』(方丈社)、『10% HAPPIER』(大和書房)などがある。

担当編集者より一言

普段からよく勘違いや見間違いをしたり、記憶がごっちゃになったりすることが多かった私ですが、この本を読んで「なるほど、こういう理由でそうなっていたのか!」ということがわかりました。著者曰く、脳は錯覚をするもので、そしてそもそもこの世界をありのままに見ている人などいないそうで、もうそう考えると気が楽になります(笑)。
ただしこの本はいかに私たちの脳がダメダメかという説明ではなくて、そういった脳の仕組みやはたらきを理解し、「自分は何も見ていなかった」「何もわかっていなかった」と自覚することで、実は新しい脳に進化するための一歩を踏み出せる、というすごい本なのです。400Pを超える厚い本ですが、脳がいかに錯覚するかがわかるいろいろな図版やイラスト、テストなどがふんだんに盛り込まれているほか、脳の働きに関するちょっとしたトリックというかトラップというか、そんなものがあちこちにしかけられています。原書になるべく近くなるようにDTPの担当の方と細部までこだわって編集しました。ページの下部には目の錯覚をチェックするパラパラ漫画が入っていますが、これなどはその白眉で、担当の方が1つ1つ手作業で配置してくださいました。他にもいろいろ仕掛けがありますので、楽しんでいただけたら嬉しいです。この本を読むことで、「脳が変わる」と著者が言っていますが、編集を担当したことで、私の脳も変わっているのでしょうか……?
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