サンマーク出版

書名 なくしたものとつながる生き方
著者情報 著者: 尾角光美
定価 1400円 (10%税込)
ISBN 978-4-7631-3343-4 C0030
体裁 四六判並製 本文147ページ
初版発行日 2014年1月10日
内容のご紹介

大切なものを失ったとき、どうすればいいのか
僧侶や経営者、多くの人が耳を傾ける“希望”を感じられる生き方

読者のみなさんは、グリーフという言葉をご存じでしょうか。「大切な人やものを失ったときに生まれてくるその人なりの自然な反応や、感情、プロセス」をグリーフ(日本語では悲嘆と訳されます)と言います。著者は現在、「リヴオン」という団体で、グリーフを抱える人をサポートする「グリーフケア」に従事しています。著者がこの活動をはじめることになったきっかけは、10代で経験した親の死でした。著者自身もうつや、腰痛、不眠など、グリーフからくる心身のさまざまな反応に長年苦しみました。しかし、その過程で、悲しみと悲しみが出会うと希望になること、人とのつながりの中で生きる力が培われていくことを知ったと言います。大きな悲しみを経験したあとで、人はどう生きていくことができるのか。そして、傷ついた自分の中に、もう一度力を取り戻すためにはどうあればいいのか。そのヒントが、本書には綴られています。大切なものを失うこと――死別をはじめ、それはいつか誰もが経験することかもしれません。その時がおとずれたとしても、自分を手当てする方法がある。だから大丈夫だと信じられる本です。自分を支える力に、本書を通して気づいていただけると思います。

目次より

Chapter1 見る
Chapter2 祈る
Chapter3 忘れる
Chapter4 触れる
Chapter5 ゆるす
Chapter6 信じる
Chapter7 生きる
著者紹介
尾角光美(おかく・てるみ)
1983年大阪生まれ。2003年、19歳で母を自殺で亡くす。翌年から、あしなが育英会で病気、災害、自殺、テロ等による遺児たちのグリーフケアに携わる。2006年より、自殺予防や遺族のケアに関して、全国の自治体、学校、寺院などで、講演や研修をおこなっている。2009年、リヴオンを立ち上げ『102年目の母の日』(長崎出版)を編著。毎年、亡き母へのメッセージを募集して本にまとめている。同書は、新聞やテレビでも紹介されて、11歳から92歳まで、日本中の母をなくした方からのメッセージが届き、大きな反響を呼んだ。同年、自死遺児支援をスタートさせる。寺院とNPOの協働を表彰する浄土宗第5回「共生・地域文化大賞」において「共生優秀賞」受賞。2013年には東京・増上寺にて「ダライ・ラマ法王と若手宗教者100人の対話」を開催し、宗派や宗教を超えてつながる場を生んだ。東北・石巻や京都で「いのちの学校」を開講し、グリーフケアの学びの場づくりにも励んでいる。