いまでは「一般相対性理論? ああ、重力の話ね」などと知ったかぶれるくらいにはなりましたが、恥ずかしながらこの絵本を担当するまで相対性理論のことは何ひとつ知りませんでした。
「理論を俯瞰できていなくても、原書があるから翻訳すればいいよね」
「ページに3単語くらいなら、いざとなれば自分で翻訳できるはず」
などと最初は気楽に構えていて、いざ翻訳しようとするとspace(空間)、mass(質量)、warp(歪める)、など絵本には適さない単語だらけということに気づきます。
Mass drags space.Space drags mass.
(質量は空間を歪める。空間は質量を歪める)
とか、もう児童書としては事故レベルです。
意訳して楽しげにしようと思い直したものの、どう考えても物理法則を誤って伝えるリスクが高すぎます。
この悩みを解消できずにだいぶ時間が経ってしまったのですが、自分なりに悪戦苦闘しながら相対性理論について学びつつ動き回ることで、幸運なことに世界最高レベルの素粒子物理学者であり、ノーベル賞受賞者が100人を超えるカリフォルニア大学バークレー校で教鞭をとる村山斉先生に監訳をお引き受けいただけることになりました。
さらに全国で読み聞かせや講演をしている絵本の超プロに読み聞かせをしやすくするアドバイスをいただいたことで、理想的な翻訳に仕上がったと思います。
お子さんに読み聞かせをしつつ自分も世紀の発見について学べるお得な絵本なので、ぜひお手にとっていただければ幸いです。僕は個人的に、出産祝いや入学・進級の贈り物などに添えるつもりでいます!
978-4-7631-3808-8

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